ERKKI MELARTIN

エルッキ・メラルティン (1875-1937)

フィンランド大公国とロシア帝国との国境付近に位置するフィンランド人にとって最も重要な土地であるカレリア地方のカキサルミ(現ロシア連邦、プリオゼルスク)に生まれた。ヘルシンキではマーティンウェゲリウスに師事し、ウィーンではロバート・フォックスに学んでいる。彼はヘルシンキ音楽院(現シベリウスアカデミー)で教鞭をとり彼の学生にはアーッレ・メリカント、ユリエ・キルピネン、ヴァイノ・ライティオ、イルマリ・ハンニカイネン、ウーノ・クラミ、スルホ・ランタ、ヘルビ・レイビスカなどフィンランド音楽を語る上で重要な人物を輩出している。彼の作品にはオペラ「アイノ」や、6つの交響曲、室内楽、多くの言語による400曲以上の歌曲がある。心不全と肺疾患にもかかわらずメラルティンは1908年~11年にヴィボルグ管弦楽団の指揮者として広範囲に(北アフリカとインドまで)ツアーし、スカンジナビアでのマーラ作品の初演を多く行っている。彼にちなんで名づけられた道路(Erkki Melartinin tie)がヘルシンキ市プキンマキ地区にある。